海外移住先ランキング　マルタはワースト10

2024年の最新の海外移住先ランキングで、昨年と同様マルタが世界のワースト10にランクインしました。このランキングは、InterNationsによる12,500人の外国人居住者を対象とした調査に基づいておりますが、外国人居住者による主観が強く反映されている結果となっています。

ワースト10の国々とその要因

2024年の最新の海外移住先ランキングで、マルタが世界のワースト10にランクインし、イギリスやアイルランドを下回る結果となりました。このランキングは、InterNationsによる12,500人の外国人居住者を対象とした調査に基づいており、53カ国を対象にしています。マルタは、全体で46位という低評価を受けました。

このランキングは、外国人が移住先でどれほど快適に生活を送れるかを評価したものです。調査の項目には、生活の質、現地への適応のしやすさ、仕事環境、個人の財政状況、外国人居住者にとっての基本的なニーズなどが含まれます。各国の総合的な住みやすさを、外国人居住者の視点から評価しています。

マルタは今年、53カ国中46位という評価を受けました。昨年も同じ順位にランクインしており、これによりマルタが外国人にとって住みづらい国の1つとして認識されていることがわかります。

マルタが低評価となった要因として、生活の質に対する不満が挙げられます。特に、マルタの自動車インフラは、大きな改善が必要とされており、徒歩や自転車での移動も、安全で簡単な代替手段とは言えない状況になっています。また、マルタでは現地の言語に対する難しさもあり、現地人との友好関係の築き易さにも影響を与えています。

マルタとともにワースト10にランクインした国には、フィンランド（51位）、ドイツ（50位）、ノルウェー（48位）、イタリア（47位）、アイルランド（45位）、イギリス（44位）などがあります。これらの国々の共通点として、現地での適応の難しさや高い生活費、そして個人財政に関する問題が挙げられます。

特にフィンランドは、2023年の16位から51位に大きく順位を落とし、調査の中で最も大きな順位変動を見せました。一方で、アイルランドやイギリスもまた、生活コストや住宅不足といった課題が外国人居住者にとって大きなストレス要因となっていることがわかります。

このランキングは、あくまで調査に参加した外国人居住者の主観に基づくものであり、事実そのものを反映しているわけではありません。たとえば、このランキングは各国の安全性を示すものではなく、あくまで居住者がどれだけ安全だと感じているかが評価されている点に注意が必要です。そのため、移住者が国に何を求めるかによってランキングは大きく左右される、第三世界の国々が上位にランクインし、ヨーロッパの国々が下位にあるのはおかしいという批判的な声も上がっています。

マルタと海外移住者

マルタにおける外国人移住者の数は年々増加しています。2011年には、マルタ地域では住民20人に対して外国人が約1人の割合でしたが、2021年には4人に1人が外国人という状況に変わりました。ゴゾ島とコミノ島の地域では、2011年には住民23人に対して外国人が約1人の割合でしたが、2021年には5人に1人が外国人と見なされています。マルタの国家統計局によると、2021年には10万人以上の外国人住民がマルタに住んでおり、人口の約20%を占めていました。

マルタの居住人口は、2012年の421,464人から2022年には542,051人へと増加し、この期間で28.6%の人口増加を記録しました。この人口増加は、外国人の増加によるものです。マルタ人の人口は、1.7％の増加にとどまったものの、外国人人口は5倍に増加しました。

参照：Malta National Statistics Office
参照：Regional Statistics Malta 2023 Edition

まとめ

マルタは、2年連続ワースト10にランクインする結果となりました。その要因は、主に生活の質に対する不満が挙げられています。このランキングは、外国人居住者の主観に基づくものであり、ヨーロッパの国々が下位にあることに異議を唱える声も上がっています。マルタは、ワースト10にランクインした一方で、マルタでは外国人人口が増え続けています。みなさんは、このランキングについてどう思いますか？