今回はマルタでの生活で感じたマルタと日本の文化の違いを紹介していきます。マルタは、日本から遠く離れた地中海に浮かぶ小さな島です。日本とは位置も島の大きさも全く異なるため、同じ空、太陽、月であっても見え方が異なります。また、ヨーロッパと日本では宗教や生活スタイルなどの文化が全く異違います。今回はそんなマルタ生活で感じた違いを紹介します。
マルタと日本の文化の違い【自然編】
夕暮れが綺麗 地平線に太陽が落ちる様子を見ることができる
マルタの夕暮れは本当に美しいです。なぜなら、地平線に太陽が沈む様子をまじまじと見ることができるからです。マルタは島国で、周りを地中海に囲まれています。海を見渡すと限りない大海原が広がっていて、地平線が綺麗に見えます。そんなマルタでは、夕日がとても綺麗に見えるのです。オレンジ色の太陽が段々と地平線に沈んで行き、最後跡形もなく消え去って行く様子は圧巻です。ゆっくり沈んでいるように見えても、太陽が落ちるスピードは意外にも早く写真を撮っているとすぐに消えてしまいます。マルタに来たら、美しい海と共に海の彼方に消えて行く夕日をゆっくりと眺めることをおすすめします。
夏は日の入りが20時半頃
皆さんは、ヨーロッパの夏は日の入りがとても遅いことをご存知でしょうか?実際にマルタでは、夏の時期の日の入りは20時や20時半頃です。そのため、20時でも夕方のような明るさです。暗くなり始めるのは、20時半や21時頃になります。日本ではすっかり暗くなっているはずの時間になってもまだ明るいので、時間の感覚を失ってしまいそうになります。しかし、夏を満喫したいしたい方には、夜遊びに出かけることができるのでピッタリです。仕事や学校が終わってからでも十分マルタのビーチに遊びに行くことができます。フェスやパーティーなどは夜遅い時間まで盛り上がります。
空が澄んでいない
マルタは、夏時期には晴天の日ばかりです。しかし、空が澄んでいて、いつでも青い空が見えるわけではありません。その理由は、アフリカの砂漠の影響です。砂漠の砂が風と共にやって来て、マルタの空を霞ませてしまいます。地図を見ると、アフリ大陸からもかなり近いことがわかります。マルタは、地中海に浮かぶヨーロッパに所属する小さな島国です。イタリアのシチリア半島にとても近く、飛行機では、30分程で行くことができます。その距離は約93kmです。一方で、アフリカにも近いところに位置しています。チュニジアとの距離は約288kmで、飛行機では1時間程です。とても近く、気軽に行ける距離ですよね。そのため、アフリカ大陸の砂漠の影響を受け、マルタの空は霞んでしまうのです。
夏は雨が降ることが非常に少ない
マルタでは、乾季と雨季が存在します。マルタの気候は、地中海性気候に分類されその特徴を存分に反映しているからです。夏は乾季です。特徴は、カラッとしていて気温が40度を超えます。雨が降ることは滅多になく乾燥しています。暑い日が毎日続きますが、天候に左右されることほとんどがないので、予定を立てやすいことは素敵なメリットです。一方で、冬は雨季です。冬場になると天気は一変し、曇り空が広がります。急に雨が降り出すこともよくあります。常に折りたたみ傘を持ち歩いておくと、急な雨にも対応できるので便利です。冬のメリットは、気温が平均15度程で、日本と比べると暖かい冬を過ごせます。
山や森、川がなく、海水から生活水を作っている
マルタには、山や森、川が存在しません。見渡す限り平地が広がっており、建物で埋め尽くされています。さて、山や森、川がないことでどのようなデメリットが生まれるでしょうか?答えは、水資源が豊富ではないことです。山や森があれば、大地が雨水を蓄え、川に流れて行き、その豊富な水源を生活用水に使うことができます。マルタではそれが可能ではありません。そこで、海水を生活用水に変えて使用しています。海水を生活用水に変えることは簡単ではありません。費用がかかったり、味が美味しくなかったり、断水してしまったり(アパートや建物によりますが)することがあります。
マルタと日本の文化の違い【文化編】
キリスト教の影響が強い
マルタはキリスト教の影響を強く受ける国です。実に国民の90%がキリスト教を信仰しています。キリスト教の教会や聖堂は国中に359つも存在しています。街中を歩くと、至る所で大小様々な教会を見つけることができます。教会の近くに住むと、毎日鐘の音が聞こえてきます。また、マルタではキリスト教に関係する祝日があります。例えば、2月10日のFeast of St.Paul’s Shipwreckや6月29日のFeast of St. Peter and St. Paul、12月25日のクリスマスです。これらの日には、お祭りが開かれ街が賑わいます。教会やお祭りに行って見ると、マルタの文化を存分に体験できる良い機会となるでしょう。
様々な人種で溢れている
マルタは、小さい国でありながら様々な人種で溢れている国です。街中を歩いていると様々な言語が聞こえてきます。人々がマルタに来る理由はそれぞれです。仕事や勉強、旅行など世界中から人々が集まります。特に、イタリアにとても近い国なので、イタリア人はとても多いです。その他、東南アジアや中東アジア、アフリカ大陸から働きに来ている人もいます。日本や韓国、南アメリカの人々にとっては語学留学の場所として人気があります。小さい国ながら、これだけ様々な国から来る人で溢れているので、交流することもこの国の楽しみの一つですね。
フレンドリーな人が多い
マルタではフレンドリーな人が多いように感じます。のんびりした国民柄や、他人のことを過剰に意識していないからなのかなと思います。マルタで生活をしていると、マルタ人の優しさに遭遇することがあります。例えば、バスに乗るとお年寄りや子連れに席を譲っている光景を頻繁に見かけます。一方で、マルタ人は一見怖そうに見えます。みんな声が大きく、マルタ語で話していると怒っているように聞こえるからです。マルタ語だけでなく、英語のアクセントもとても強く、圧倒しているかのように聞こえます。しかし、怒っているわけではなく、フレンドリーで優しい国民性です。
時間にルーズでのんびりしている
マルタで生活していると、この国はとても時間にルーズだと感じます。例えば、
- 語学学校の授業が時間通りに始まらない
- バスが遅れることが当たり前
- ちゃんと仕事しているのかなと思うくらい様々な手続きが遅い
などが挙げられます。日本では時間通りなことが当たり前ですよね。そのため、マルタのルーズさを経験する度に、マルタと日本の時間の流れが違うことを感じます。マルタではゆっくりと時間が流れ、みんなが生き急いでいる感じがないです。デメリットに思うことはたくさんありますが(特にバス)、日本とは違いゆったりしていることもマルタの良さの一つですね。
人の見た目をあまり気にしない
マルタでは、がっつりタトゥーをしている人、年齢や体型にこだわらずいろんな服を着ている人、夏は職場でも半袖・短パン・ビーサンの格好をした人たちをよく見かけます。みんな人の見た目を気にする必要がないからです。職場でタトゥーが入った腕を出しながら仕事をしていようが、仕事ができていれば文句はない。ビーチでは、おばおちゃんがビキニを着ていようが、本人がビーチを楽しんでいればそれでOk。日本では、着たかった服もしてみた格好も人目を気にして遠慮する方も結構いるんではないでしょうか。マルタで生活するとなりたかった自分や少し大胆になれるかもしれませんね。
まとめ
マルタで感じた日本との違いを自然編と文化編にまとめてみました。自然編では、マルタの気候や日の入り、マルタの水事情について紹介しました。地中海に位置するマルタの気候の特徴や、森に全く覆われていないマルタの水は日本と全く異なります。文化編では、マルタがキリスト教の影響を強く受けている国であることやマルタ人の国民性、小さい国ながら様々な国から人が集まっていることを挙げました。マルタと日本では、生活環境が全然違います。今回のこの記事で、皆さんのマルタでの生活がイメージしやすくなったでしょうか。マルタでの異文化を体験したくなったら、ぜひマルタ留学や旅行を検討してみるのはいかがでしょうか。楽しい経験がたくさん待っています!