野良猫への餌やり、違反者に50ユーロの罰金

車の上の猫

マルタでは、野良猫への餌やりが厳しく規制されることになりました。地方議会への登録や餌やりの場所の制限などが義務化され、違反すると50ユーロの罰金が科せられます。一方で、登録した餌やりには猫フードの割引クーポンが支給される制度も導入されています。この規制に対しては、動物愛護団体などから強い批判の声が上がっています。

マルタ政府、野良猫の餌やりを厳しく規制

マルタでは新たに猫の餌やり規制が導入され、違反者には50ユーロの罰金が科されます。新しい法令では、地域の自治体に登録されていない限り、公共の場所で野良猫に餌を与えることが禁止されています。餌やりを行う人は、餌やり場所のGPS座標やコロニーの猫の数、去勢・避妊済みの猫の数、マイクロチップの詳細などの情報を自治体に提供する義務があります。

また、餌やりを行う人は、管理する猫が健康で病気がないことを確認する責任を負い、病気の疑いがある場合や病気の発生時には直ちに動物福祉局長に報告する必要があります。自治体は、猫の餌やり登録簿を年に2回更新し、動物福祉局に送付することが求められています。

影の動物の権利担当大臣であるジャニス・チェトクティ氏は、この法律を強く批判し、政府が動物福祉から遠ざかっていると述べています。彼女は、「野良猫に餌を与えることを奨励してきたが、今では登録がないと罰金が科される。政府は猫を無視するか、罰金を受け入れるよう求めている」とし、動物福祉に対する政府の対応を非難しました。

この新しい規制は、猫の餌やりを支援する新制度の一環として導入され、登録された餌やりの人々には50ユーロのバウチャーが支給される予定です。この制度は、農業・漁業・動物福祉省(MAFA)の動物福祉局によって導入され、キャットフードの価格上昇を緩和することを目的としています。350,000ユーロの予算が割り当てられ、2024年10月30日まで利用可能です。

新しい規制は、野良猫の世話をする個人やボランティアに対する支援を目指していますが、罰金制度や規制強化については賛否両論があります。

マルタ 野良猫の餌やり

猫餌やり登録制度

今年の5月に「2024年猫餌やり規制」が発表されました。野良猫の世話をする人々を支援する新たなガイドラインです。この規制は、国内の野良猫に対するケアを認識し、支援することを目的としており、猫の餌やりを行う個人の登録制度を導入します。自治体が登録者を管理し、月ごとに更新されたリストを動物福祉局に提出することが定められています。

また、猫の世話をしている人々の経済的負担を軽減するため、35万ユーロの予算でバウチャー制度が導入され、認可された供給業者から乾燥キャットフードを購入するためのバウチャーが配布されます。アントン・レファロ大臣は、この規制とバウチャー制度が動物福祉の向上に貢献することを強調しました。

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